料理から学ぶ上流ITコンサルの仕事の極意 #3.カボチャのニョッキ

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 Trick or Treat ! 悪戯されるより、おもてなしされたいウエダです。今回はハロウィンにちなんでカボチャ料理です。ニョッキです。折角なので、10月末に掲載されるように編集さんにお願いしました。編集さん、ありがとうございます。

 ハロウィンは古代ケルト人の風習が起源なんだそうです。1年の終わりの10月31日の夜、死者の霊が家族を訪ねてくると信じられていましたが、一緒に出てくる悪い精霊から身を守るために仮面を被り、魔除けの焚き火を焚いていたことに由来するそうです。日本のお盆みたいですね。故人の霊が家族を訪ねる風習は世界中にあります。故人にもう一度逢いたいと願うのは、人間に共通したモチベーションなのかも知れません。民俗学は大好きです。

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今回の献立:カボチャのニョッキ、牛肉のナポリ風煮込み、水菜のマスタードドレッシングのサラダ

カボチャのニョッキの作り方

使用する食材(二人分):カボチャ1/2玉、卵1個、シナモンパウダー、強力粉(小麦粉)、生クリーム、パンチェッタ(なければベーコン)、ニンニク1片、パルメザンチーズ(パウダーで可)、イタリアンパセリ(無くても良い)

  1. カボチャの種を抜き、皮を剥いて、1cm幅でスライスします。
  2. カボチャをアルミホイルで密封して、220度のオーブンで15-20分ほど焼きます。オーブンがなければ、オーブントースターで高温設定で20分ほど焼きます。カボチャが固ければ、焼き時間を延長してください。
  3. カボチャをオーブンから取り出して裏ごします。裏ごし器がなければ、金属製のザルで代用できます。
  4. 裏ごしたカボチャをボウルにとり、卵とシナモンパウダー、塩を加えて、ヘラでよく練ります。加える塩とシナモンパウダーの分量は生地を味見しながら好みに調整します。ソースに塩を使わないので、ほんのり塩味が感じるくらい加えてください。シナモンは、生クリームのソースとカボチャに負けてないくらい、しっかりと効かせたほうが美味しいです。
  5. 生地に強力粉を少しづつ加えながら、生地を練ります。強力粉は耳たぶぐらいの硬さになるまで加えてください。
  6. 強力粉で打ち粉をしたまな板に生地を取り出し、直径2cmほど棒状に伸ばしてナイフで切り分けます。
  7. 鍋にお湯を沸かして、切り分けた生地を茹でていきます。浮かんで30秒ほどしたら茹であがりです。取り出したニョッキには、くっつかないようにオリーブオイルを軽くまわしかけておきます。
  8. フライパンに皮を剥いて潰したニンニクと5mm幅くらいに切ったパンチェッタ、オリープオイルを加えて弱火にかけます。
  9. パンチェッタがカリカリになるまで火にかけます。ニンニクの香りがオイルにうつったらニンニクは取り出します。面倒ならニンニクは刻んで、取り出さなくてもOKです。
  10. フライパンに生クリームと茹でたニョッキを加えます。生クリームは、ニョッキが半分浸るくらいまで入れます。
  11. フライパンを振りながら、生クリームが煮立ったらパルメザンを加え、全体が馴染んだら出来上がりです。
  12. お皿に盛りつけたら、コショウを少々を振って、あれば刻んだパセリをふって完成です。

 ニョッキの食感は、加える強力粉の分量で調整することができます。生地としてギリギリまとまるくらいの分量だとふわふわ食感になります。耳たぶくらいの堅さまで加えると、もちっとした食感になります。お好みで強力粉の分量は調整してください。ふわふわ食感で作る時は、ソースと和える段階でニョッキが溶けてくるので、手早く作業しましょう。

 カボチャの代わりに、ジャガイモでもニョッキを作ることができます。むしろジャガイモの方がポピュラーですね。手順はほぼ同じですが、ジャガイモはカボチャに比べて水分が少ないので、蒸し焼きより蒸し器を使うのが良いでしょう。また、ジャガイモで作る時はシナモンパウダーの代わりに、パルメザンチーズを練り込んでチーズ風味にしてみるのも面白いですね。ソースに合わせて調整できるところは生地から作るニョッキならでは楽しみです。

 しかし生地から作るニョッキは、とても手間の掛かる料理です。「そんな面倒臭い料理をよく作る気になるね。」と言われることもあります。今時スーパーでもニョッキの状態で売ってますから、確かにおっしゃる通りです。では、なぜ手間をかけて作っているのでしょうか?それは、調理の工程自体が楽しいからです。作り方を知ることで知識欲が満たされます。手間のかかる料理は、完成した時の達成感もひとしおです。味わう時には、レシピの工夫を確かめる楽しみがあります。これだけ動機があるので、手間とは感じない訳です。

 一見すると違いが解らない微妙なところに拘ってしまう。趣味とか好きなモノってそんなモノですよね。手間と感じるか否かは、動機(モチベーション)に依存しているということだと思います。という訳で、今回はモチベーションのお話です。

モチベーションについて考えてみる

 ITプロジェクトの上流工程では、業務担当者から業務上の問題点や改善要望をヒヤリングを行う機会が多くあります。聞きとった発言を整理して、改善策やシステム要件を検討していきます。しかし、数多くの業務担当者から聞き取りを進めていくと、相反する発言が出てくることがあります。例えば、新規取引先をシステムに登録する業務プロセスについて、問題点をヒヤリングした場合に、Aさんは「現状の業務プロセスは無駄が多い、手間もかかるので改善して欲しい。」、またBさんは「特に問題ありませんね、今の業務プロセスは残してください。」との発言がありました。これではどちらの発言を採用して、検討を進めれば良いのか判断がつきません。うーん、困りました。

 このような発言の違いには、いくつかの理由が考えられます。まずは業務上の役割の違いです。Aさんは新しい取引先を開拓する営業担当者、Bさんは取引先を管理する顧客管理担当であるような場合です。Aさんは、営業担当として新規開拓した取引先企業を簡易な手続きでシステムに登録して貰い、早急に商談を進めたいと考えています。一方でBさんは、顧客管理担当として取引先の与信や関連会社を確認しておかないと後々問題がおきるかも知れないので、時間をかけて精査した上で新規取引先を顧客登録したいと考えているようなケースです。

 次に役職などの職責の違いです。Aさんは、部門責任者で少ない人員で多くの業務を効率良くこなしたいと考えています。一方でBさんは職員として、仕事なのだから大変なのは当たり前だ、職員1人ひとりが工夫して生産性を上げるべきだと考えているようなケースです。このように発言者の動機について考えていくと、どちらも各々の立場からあるべき業務の姿を発言していることがわかります。部署や役職が違えば職務や責任範囲が異なるため、仕事に対するモチベーションに違いが生じます。発言者のモチベーションを考えることは、発言の意図を正確に推し量る手助けになります。ところで、私が料理の手間を惜しまない理由を共感いただけたでしょうか?


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