料理から学ぶ上流ITコンサルの仕事の極意 #2.干焼蝦仁(海老チリソース炒め)

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 你好(ニーハオ)、ウエダです。今回のメニューは干焼蝦仁(カンシャオシャーレン)、海老のチリソース炒め(以下、エビチリ)ですね。エビチリのレシピは、四川料理人の陳健民が日本人向けにアレンジしたケチャップや卵を用いて辛みを抑えた作り方が一般的に知られていますが、今回はダシの取り方を工夫したエビチリのレシピをご紹介いたします。

ebichiri献立:海老のチリソース炒め、塩茹でチンゲン菜、ブロッコリーの蟹卵あんかけ、ニンニクと胡麻のスープ

海老のチリソース炒めの作り方

使用する食材:殻付き海老10-12尾、ニンニク1片、生姜1片、長ネギ1/2本、卵1個、中華スープの素、豆板醤、ケチャップ、砂糖、紹興酒(料理酒でもOK)、辛くしたい場合は唐辛子パウダーまたはラー油もご用意ください

  1. 海老の殻を外して、背中から1/3~1/2くらい切れ目を入れて背わたを取ります 注:殻は捨てないでください
  2. 海老に片栗粉と塩、少量の酒(水でもOK)でよく揉んで汚れを落とし、水で片栗粉を洗い流します
  3. 片栗粉と溶き卵を少量で揚げ衣を作り、海老に衣をつけて油で揚げます
  4. 中華鍋に海老の殻を入れ、多めの炒め油でよく炒めて、海老風味の炒め油を作り、殻を取り出します
  5. 中華鍋に海老油とみじん切りのニンニク、生姜、長ネギを加えて炒めて香りをだします
  6. 中華鍋に豆板醤をを加えて炒めて豆臭さを飛ばします
  7. 中華鍋に中華スープの素と水、ケチャップ、砂糖、紹興酒を加えてひと煮立ちさせてソースで出来上がり
  8. チリソースに 3 の衣に使った残りの溶き卵を加えて、卵がダマにならないように素早くかき混ぜます
  9. チリソースに水溶き片栗粉を加えて軽くとろみをつけます
  10. 3 の海老をチリソースに放り込んでソースを絡めて完成です

※辛くしたい場合は、7で唐辛子パウダーを加えるか、10でラー油を加えてください

 甲殻類独特の風味は殻に強く含まれています。炒め油に海老の香りを移すのが、今回のレシピのポイントです。ほかにも中華スープに放り込んで、暫く煮立てて出汁をとる方法もあります(煮すぎると臭みがでるのでほどほどに)。甲殻類の殻で出汁を取る方法は、海老グラタンや渡り蟹のパスタでも活用できるので、機会があれば、またご紹介します。

 海老の殻で炒め油を作ったり、素揚げした海老を別に作ったチリソースに合わるとか、なかなか面倒なレシピです。副菜と合わせてだらだら作っていると、調理に1時間以上かかりかねませんが、今回の調理時間は副菜も合わせて40分くらいです。手間のかかる献立を段取りよく調理を進めるには、いくつかコツがあると思いますが、そのなかの1つに下ごしらえがあります。

料理もプロジェクトも正否は下ごしらえ次第

 料理の下ごしらえ、仕込みなんて言い方もしますが、例えば、あらかじめ使う野菜を洗って切っておいたり、食材に下味をつけておいたり、合わせ調味料を作っておくといった料理の下準備のことです。これらの作業を事前にやっておくことで、火を使う作業に入った際に段取りよく具材や調味料を合わせていけるので、作業効率が格段に良くなります。また、具材の火の通り具合や味付けなど、目前の作業に専念できるようになるので、結果として料理の仕上がりが良くなります。プロジェクトにも下ごしらえに相当する作業があります。それはプロジェクト計画です。

 問題発生中のプロジェクトのアセスメントに参画すると、成果物の定義が曖昧だったり、プロジェクト運営ルールが決まっていないという状況によく遭遇します。プロジェクトの事前準備が不十分だと、いざ作業を始めてもアレが決まってない、こんな成果物は意図していない、成果物を変更すると作業量が増えるのでマイルストンが守れない、再検討のためにすべての作業を中断せざるを得なくなり全体の納期が遅れる、などなど、さまざまな課題が連鎖的に発生しています。成果物の途中変更による作業量増加に対して、スコープが拡大したと嘆いているプロマネもいますが、これは本当でしょうか?否です。事前に詳細に作業方法を検討し、成果物イメージを顧客担当者とすり合わせておけば、回避できた筈だからです。

 プロジェクト計画書は、これから実施する作業の内容や進め方をまとめたものです。プロジェクト計画書の目次は、社内標準やWebから入手できると思いますが、それをそのまま何も考えずに利用するのは思考停止だと思います。私自身がこれまでに経験したプロジェクトに、まったく同じ環境・条件下で行われたものはひとつもありません。成果物のまとめ方や確認方法は、内容の妥当性を判断できる顧客担当者のIT知識や確保できる作業時間に合わせて調整するべきです。また、プロジェクトの目的・目標が違えば、省略できる作業や逆に入念に実施すべき作業もある筈です。

 目前のプロジェクトに本当に必要な作業は何なのか?作業上の制約や前提条件はなにか?を考え尽くして、プロジェクトに適した目次や内容を調整(テラーリング)することは、結果的にプロジェクト進行時のリスクを減らし、生産性や品質面の向上に繋がります。料理の仕上がりも、プロジェクトの正否も下ごしらえ次第です。


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